ネット回線はNTTかauか…

入学・進学・入社など、引っ越しの季節になりました。引っ越しに伴い、インターネットの契約先を変える方も多いのではないでしょうか?しかし各社ほとんど同じだけど、微妙に異なるプランで、どれが良いのかわからない…けれど、計算して安い方を明らかにするのもメンドクサイ…ですよね。そこで今回は、NTTが提供するフレッツとauが提供するau光。どちらが安いのか、モデルケースに対して計算してみました。

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モデルケース

プラン条件の抽出

まず、NTTフレッツ光とAu光それぞれについて、該当するプランの詳細を抜き出してきました。

NTTフレッツ光

NTTが提供するプランとしては、「マンション・スーパーハイスピードタイプ 隼 /マンション・ハイスピードタイプ[ひかり配線方式] / マンションタイプ [ひかり配線方式] [VDSL方式]」が該当します。このプラン1の通常料金は月額4,070円です。2年間の契約である「光はじめ割」を適用すると1・2年目の料金は3,575円、3年目以降は3,388円となります[1]。光はじめ割を選んだ場合、契約満了のタイミング以外での解約は7,700円の解約料が発生します[2]。また月額料金以外に、毎月プロバイダー料金が発生します。NTTフレッツ光に対応しているプロバイダーは多くありますが、おそらく最安は550円ですね。加えて、導入時の初期費用として、契約料880円+工事費16,500円が発生します[4]

以上から、費用に掛かる情報を計算してまとめると

  • 契約時:17,380円
  • 月額料金:24か月目までは4,125円、それ以降は3,938円
  • 解約時:7,700円

なお通信速度は、「マンション・スーパーハイスピードタイプ 隼」はおおむね 1 Gbps、「マンション・ハイスピードタイプ」は200 Mbps、「マンションタイプ」は100 Mbpsです[5](速度はどの程度が良いかについては、インターネットの通信速度について参照)。

Au光

該当するプラン「auひかり マンション」のうち、マンションの建物共用部まで光ファイバーが引き込まれているマンション向けのサービスである「マンション タイプG」を採用して考えます。ネット契約のみの場合、標準価格は5,390円です。2年契約である「お得プラン」に加入すると、月額料金は4,180円となります。プロバイダは複数から選べますが、(高額なものを選定しない限り?)上記の額はプロバイダ料金を含むものです[6]。2年契約ですので、24、25、26か月目以外の解約では契約解除料が発生します[7]。契約解除料は、税込10,450円です[6]。また契約開始時には、新規登録料3,300円、初期費用(工事費含む)が33,000円発生します[7]。ただし、この初期費用33,000円相当額は割引されるようです。初月に利用料金から1,443円割引、以降は23か月目まで1,434円が割引になります[8]

以上から、費用に掛かる情報を計算してまとめると

  • 契約時:36,300円
  • 月額料金:1か月目2,737円、2-23か月目2,746円、24か月目以降4,180円
  • 解約時:10,450円

なお速度は状況に依るようですが、下り664Mbps/上り166Mbps、もしくは最大100Mbps/上り最大100Mbpsのようです[6](速度はどの程度が良いかについては、インターネットの通信速度について参照)。

それで結局NTTとAuのどっちが良いの?

比べてみると、

  • 契約時の費用はAuが高いが、
  • 月額料金はNTTが高く、
  • 解約費用はAuが高い。

ということになります。どっちを選んだ方が良いかは、ケースバイケースですね。モデルケースについて、両方で試算をしてみました

フレッツ光もしくはAu光を何か月契約した場合、その月まで累計いくら支払うのかを計算した結果を次に示します。縦軸は累計支払額、横軸は契約月数です。

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いつもよりチープなグラフですが…ご容赦ください!

上述した通り、Au光の方が初期費用が高いため、契約月数が短い場合にはNTTフレッツ光の方が有利です。ですがAu光は初期費用分の月割があるため月額費用が安く、契約月数が長くなるにつれてAu光の方が有利になります。分岐点は16か月目でした。15か月目までならNTTフレッツ光の方が安く、16か月目以降ならAu光が安いという結果です。
・初月~15か月目:フレッツ光
16か月目以降について詳細を見ると、徐々にNTTフレッツ光とAu光の差異が縮まってきているのが分かるかと思います。24か月目以降の月額料金はフレッツ光の方が安いため、このようになっています。つまり、ある段階でフレッツ光の方が再び安くなります。その分岐点は、77か月目でした。77か月目までを載せるとグラフが密で見づらくなるため、掲載していません。
・16~76か月目:Au光
・77か月目以降:フレッツ光

解約を含む場合
上述の計算結果は、解約料金を支払わない場合です。実際には、引っ越しなどに伴い、インターネット契約を見直すこともあります。その場合には、解約料を加味した数値を用いるべきですね。解約料を考慮した場合の、つまり当該月で解約する場合の累計支払額を計算した結果を以下に示します。

internet-home-total-cost-cancellation

※24、25、26か月目で支払額が小さいのはちょうど2年契約が満了となるためです。

先ほどの図と同じような結論が導き出せますね。まとめると、以下の通りです。

  • 初月~15か月目:フレッツ光
  • 16~65か月目:Au光
  • 66~71か月目:フレッツ光
  • 72~74か月目:Au光
  • 75か月目以降:フレッツ光

つまり、1年しか住まない予定ならばフレッツ光にして、2年以上住むなら基本的にAu光が良いでしょうか。引っ越したり、解約する予定がないならば、フレッツ光が良さそうです。

参考文献

  1. NTT西日本, 光はじめ割(料金サービス)https://flets-w.com/limited/hajimewari/ (accessed on 2022/03/15)
  2. NTT西日本, 対象サービスの月額利用料・解約金等について https://flets-w.com/limited/hajimewari/charge/ (accessed on 2022/03/15)
  3. NTT西日本, プロバイダーについて https://flets-w.com/service/isp/ (accessed on 2022/03/15)
  4. NTT西日本, 「フレッツ光」(FTTHアクセスサービス)初期費用(契約料・工事費)等について https://flets-w.com/price/initialcost/ (accessed on 2022/03/15)
  5. NTT西日本, 「フレッツ 光ネクスト」の特長 https://flets-w.com/service/next/ (accessed on 2022/03/15)
  6. Au, マンション タイプG:auひかり マンション https://www.au.com/internet/mansion/typeG/ (accessed on 2022/03/15)
  7. Au, 料金:マンション タイプG(G契約) https://www.au.com/internet/mansion/typeG/charge/ (accessed on 2022/03/15)
  8. Au, 初期費用相当額割引:auひかり マンション https://www.au.com/internet/campaign/discount_mansion/ (accessed on 2022/03/15)

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